白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
岡田君は、わたしが腹黒いことを気にしていたら「ばぁか!」って言っていたけど・・・・。

稜ちゃんにも、岡田君に言ってしまったことは「気にすんな」って言われたけど・・・・。


本当のわたしは、そんなふうに気にかけてもらえるような・・・・そんな子じゃないんだ。

きっと、本当のわたしは、独占欲の塊で心まで真っ黒なんだ。


ただ稜ちゃんを目で追いかけていた日々は、宝石みたいにキラキラしていた。

でも、稜ちゃんに見てほしいと思うようになってからの日々は、鉛のようにギラギラしている。


こんな自分がいたなんて、今まで知りもしなかった。

いつか、いつの日か・・・・こんなふうに悩んでいたことが笑い話にできる日が来るのかな?




















今日は、1つ、最低な自分の一面を知った日だった。

自分の中のギラギラした汚い部分をまざまざと見せつけられた日。

そんな日だった───・・。
 

< 206 / 474 >

この作品をシェア

pagetop