白球と最後の夏~クローバーの約束~
岡田君は、わたしが腹黒いことを気にしていたら「ばぁか!」って言っていたけど・・・・。
稜ちゃんにも、岡田君に言ってしまったことは「気にすんな」って言われたけど・・・・。
本当のわたしは、そんなふうに気にかけてもらえるような・・・・そんな子じゃないんだ。
きっと、本当のわたしは、独占欲の塊で心まで真っ黒なんだ。
ただ稜ちゃんを目で追いかけていた日々は、宝石みたいにキラキラしていた。
でも、稜ちゃんに見てほしいと思うようになってからの日々は、鉛のようにギラギラしている。
こんな自分がいたなんて、今まで知りもしなかった。
いつか、いつの日か・・・・こんなふうに悩んでいたことが笑い話にできる日が来るのかな?
今日は、1つ、最低な自分の一面を知った日だった。
自分の中のギラギラした汚い部分をまざまざと見せつけられた日。
そんな日だった───・・。