白球と最後の夏~クローバーの約束~
最初から読み返すと顔から火が出そうなほど恥ずかしくて、迷わず一気にデリートした。
まるでつき合っているみたいな内容じゃん、これ・・・・。
店員さんにやきもちを妬いたのがバレバレじゃん。
嫉妬深い女だと思われちゃうよ。
それからしばらく、わたしは真っさらな画面とにらめっこ。
打ち込んでは消し、打ち込んでは消しの繰り返し・・・・。
気分を変えようとポフッとベッドに横になってみたり、部屋の中をぐるぐる歩き回ってみたり。
いろんなことをやってみたけど、それでもなかなかメールが書けなかった。
とうとう最後は、半ばやけくそ。
「も〜っ、わたしのバカっ!なんで何も浮かんでこないのよ!」
━━━━━━━━
2009/6/20 22:53
TO:稜ちゃん
ごめんね。
━━━━━━━━
自分のバカさ加減にイライラしたまま、たったそれだけの短いメールを送った。
すると、1〜2分で開いたままベッドに放り投げてあった携帯が鳴りだした。
恐る恐る開くと、それは稜ちゃんからの短い返信。