白球と最後の夏~クローバーの約束~
7.25・:*:・゚☆
7月25日───・・
空は快晴。
水色の空を優雅に流れる雲は、夏の日差しを浴びてキラキラと宝石のように輝いている。
今日は絶好の決勝日和。
───そう。
わたしたち青雲高校は、初戦の勢いをそのままに3回戦、4回戦、準々決勝、準決勝と勝ち進んでいって・・・・。
そして今、決勝の舞台にいる。
大会が始まった頃は、わたしはどうしようもなくジメジメ、ウジウジとしていた。
でも、今は違う。
この抜けるような青空のように、わたしの心は澄み渡っている。
それは、一生懸命に白球を追う稜ちゃんの姿やみんなの姿、ココちゃんの励まし・・・・いろいろなもののおかげ。
楽しいこと、辛いこと、切ないこと、悲しいこと、今までたくさんあった。
特にこの3ヶ月間はそれらが目まぐるしくて、気持ちがなかなか付いていかなかった。
それでよく泣いたりもした。
だけど・・・・。
だけど、今日この舞台に立てることがすごく嬉しくて。
それがわたしの誇りで、どんなことにも変えられない宝物なんだ。