白球と最後の夏~クローバーの約束~
四つ葉の・:*:・゚☆
「・・・・ジャー」
「マネージャー!」
───んー・・・・?
誰かに揺り起こされて、徐々に目が覚めてくる。・・・・えっ? 目が覚める?
うそ!寝ちゃってたの!?
「もう練習は終わったけど、まだ寝るつもりか?」
ゴチンッ!
「いってぇ・・・・」
「いったぁ・・・・」
急に夢から覚めたわたしは、勢いあまって起こしてくれた人に頭突きをしてしまった。
その人はおでこを、わたしは頭のてっぺんをさすりながら、はたと目が合う。
・・・・うわっ!? 稜ちゃんっ!!
「あぁ・・・・どうしよ・・・・おでこ!おでこ、切れてない?」
練習中に居眠りしちゃったことより何より、今は稜ちゃんにケガがないかすごく心配。
だってわたし、よく石頭って言われるから。
「切れてないよ。明日は少し腫れそうだけどな」
そう言う稜ちゃんは、相変わらずのわたしの石頭に苦笑いだった。
「ごめんなさいっ!今、冷やすもの・・・・」
「いいって!もう暗いし、早く帰ろうぜ」