白球と最後の夏~クローバーの約束~
 
「百合とあたしはずーっと親友でしょ? 何かあったらすぐに飛んで行くから!」


そう言って、ポンポンと頭を撫でてくれたココちゃん。・・・・スーパーウーマンになれるかも。


「うん・・・・ヒック。わたしもココちゃんに何かあったら飛んで行くから」

「百合なら何もなくても飛んで来そうじゃない?」

「ひどい〜!」

「嘘嘘。いつでも大歓迎だよ!」

「ありがとぉ・・・・!」


ガバッ!


こんなじゃれ合いも今日でしばらくお預けかと思うと、体が勝手に動いちゃう。


「百合〜・・・・ギブギブ!苦しいってば〜!」


ココちゃんに思いっきり抱きついたわたしは、そう言われてもスッポンみたいに離れなかった。


「ココちゃん・・・・」

「ん?」

「大好き!」

「あたしも!」


最後は2人とも泣き笑い顔。

ココちゃんとの別れに、とびっきりきれいな花が咲いた。


3年間、わたしを支えてくれてありがとう、ココちゃん。

ココちゃんと過ごした日々は宝物だよ。絶対忘れないからね・・・・。
 

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