ルミア
もう終わろうという音がした。
乾いた音が彼女の中に響きわたった。
ボワンとそれを膨張させ、私達の耳に入ってくる。
もう何度目か覚えてもいないが、
この音は私達の思考を行動を全てを制限しているように思える。
人々の足の下でヘニャッとなってしまった彼女も、
彼女自身で全てを制限しているようだった。
ゴミ溜めに投げ出されると、力なく息をする。
いや、ゴミ溜めに出される前も細くしか息が出来なかったかもしれない。
他人の思うように姿形、中身までを変えられ、
急に手放される。
戸惑いと安堵とで力のないため息が漏れた。
ああ、ルミア
君は美しい。美しいが故に弱いのだ。
人々に牙を向かないがために強いのだ。
どうかどんなに人の手が加わろうとも、
君は君のままでいてくれ。
そのほうが、そのほうが、きっと
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