〈続〉一年後 恋の攻防戦〜クールな彼とちょっとドジな彼女の攻防戦〜
それからしばらくは、朝陽の隣で目につく多岐川さんに、モヤモヤしつつ朝陽とは仲良くしていた。
ある休みの日、朝陽は忙しくて休日出勤で1人でいると、砂羽さんの結婚式以来、会っていなかった2人が家に遊びにきた。
もちろん、最近使うことのない私の部屋での女子談議で、気になるのは2人の新婚生活だ。
「結婚生活どうですか?」
「あまり変わらないよ。ただ、梶岡さんって呼ばれ慣れないから、誰ってなることぐらいかな」
「そうなんですよね。名字変わると色々手続きしないといけない大変さ…」
そうそうと、既婚者の印をつけて会話する2人を羨ましくて、その指を見つめていた。
「ねぇ、そういえば、向井さんの同期の女子が戻ってきたんでしょ」
「…うん」
嫌な感じの人だよ…
「私も聞いた。昔、少しの期間付き合ってたって聞いたけど、莉子大丈夫?」
初耳にショックを受けながら、だからあの態度なのかと納得したりもしてる。
「その顔は、知らなかったって顔だ。ごめん、余計なこと言った」
「ううん、教えてくれてありがとう。他から聞くより断然いいよ」
他の人のように悪意はなく、本気で心配してくれてるからだ。
「今の向井さんには、莉子ちゃんしか見えてないんだから、昔の女の出る幕なんてないわよ。ドンと構えてなさい」
ある休みの日、朝陽は忙しくて休日出勤で1人でいると、砂羽さんの結婚式以来、会っていなかった2人が家に遊びにきた。
もちろん、最近使うことのない私の部屋での女子談議で、気になるのは2人の新婚生活だ。
「結婚生活どうですか?」
「あまり変わらないよ。ただ、梶岡さんって呼ばれ慣れないから、誰ってなることぐらいかな」
「そうなんですよね。名字変わると色々手続きしないといけない大変さ…」
そうそうと、既婚者の印をつけて会話する2人を羨ましくて、その指を見つめていた。
「ねぇ、そういえば、向井さんの同期の女子が戻ってきたんでしょ」
「…うん」
嫌な感じの人だよ…
「私も聞いた。昔、少しの期間付き合ってたって聞いたけど、莉子大丈夫?」
初耳にショックを受けながら、だからあの態度なのかと納得したりもしてる。
「その顔は、知らなかったって顔だ。ごめん、余計なこと言った」
「ううん、教えてくれてありがとう。他から聞くより断然いいよ」
他の人のように悪意はなく、本気で心配してくれてるからだ。
「今の向井さんには、莉子ちゃんしか見えてないんだから、昔の女の出る幕なんてないわよ。ドンと構えてなさい」