初恋ラプソディ
私たちがキャッキャ言いながら、のんびり片付けていると、茜先輩がやってきた。

「あなたたち、片付けにいつまで
掛かってるの?
もう、準備室、鍵閉めるわよ。」

私たちは一瞬、顔を見合わせて、

「すみません!
今すぐ、片付けます!!」

と大急ぎで楽器を片付けた。

茜先輩は普段は優しいけど、とてもしっかりしてる分、私たちのようなのんびりさんにはちょっと厳しい。

私たちは、楽器を準備室にしまうと、茜先輩に頭を下げる。

「遅くなってすみませんでした。」

「次からは気をつけてね。
帰るのが遅くなると家の人も心配するし、
暗い中を帰って、途中で何かあると
いけないでしょ?」

「はい。」

茜先輩に注意されて、私たちはうなだれる。


奏先輩も、やっぱり、私たちみたいなのんびりした子より、茜先輩みたいにしっかりした人を選ぶよね。
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