不眠姫と腹黒王子~番外編~
「恵介、コイツの変態発言聞いたんだろ。」
「へっ…」
「おい、宮。変態とはなんだ。」
いや、どう考えても変態だろ。
「大丈夫。コイツのこれ、デフォだから。
まぁ変だけど、悪いやつじゃないから。
顔はキレイだし、お前案の定手ぇ出そうとしただろ。」
「ぐっ…」
「お前も変態だよ、バーカ。」
「うっせぇな。ガキかよ!」
「ハハッ…」
兄ちゃんと久々にこんなに話した…。
なんか、兄ちゃん変わった気がする。
他人は全員嫌ってたのに、今は…
なんか穏やかだ。
そのことが無性に懐かしくて、嬉しい。
「宮、髪。」
「はいはい。」
二人はキャッキャとじゃれあいながら
洗面所へ向かっていった。