不眠姫と腹黒王子~番外編~


「早く。」
「ちょっと待て。この問題あとちょっと…」
「今日のおかずはハンバーグだよ。
あと、ふりかけはゆかり。
宮が一生上れない東京タワーにしてあげたよ。」
「っ!うっせぇ。ちょっと黙ってろ!」


宮くんは高山さんの手を払った。

うわ、さすがにあんなことされたら…


「なに動揺してんだよ~。
あ、シャンプー変えた?」
「寄るな!変態!」


……!!??
え、なにあの子。なにあのメンタルの強さ!
普通彼氏に手払われたら泣くとか怒るとかするでしょ!

しかもシャンプーの匂い嗅ぎ分けるとか気持ち悪っ!


宮くんは数分後、ノートを閉じると、
高山さんに引っ付かれて教室を出ていった。


「見せつけるよね…さやか大丈夫?」
「…てる…」
「え?」
「宮くん絶対迷惑してる!」
「えっ!」

許せない…。

みんなの王子様を独り占めしてるだけでなく、
匂い嗅いだり付きまとったり…

あの天然キャラで宮くんのこと騙してるんだ。絶対!


「今日、放課後高山さんと話す。」
「ええっ!?」
「許せないよ!絶対宮くん騙されてる。
咲希も来て。」
「いいけど…」

私たちは高山さんの机に放課後校舎裏に来てほしいという手紙を入れた。


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