病んでる僕と最強の勇者たち
異世界に来た僕の使命
僕は死んだ……。



そして死んだ僕は天国に向かう途中で、セクシーな女神様、フローラと出会い蘇りのチャンスを与えられた。



フローラが僕に与えたミッションは、僕が異世界に行き、空を黒い雲で覆われ闇に包まれてしまったベルミータ国に光を取り戻すこと。



そのために僕はベルミータ国に君臨する闇の魔王、ダーギルを倒さなくてはならなかった。



それはアニオタ、引きこもり、友達いない系の僕には、とても達成不可能な壮大なミッションのように思われた。



セクシーな女神のフローラはまだ僕に会ったばかりで、僕のダメさ加減を知らないんだ。



僕は生き返って、もう一度、元の世界に帰りたいけど、フローラが僕に提示してきたミッションをクリアできるとは思えない。



蘇りのチャンスを与えられてよろこぶはずの僕が浮かない顔をしていると、セクシーな女神のフローラが僕の不安な気持ちを見抜いたかのようにこう言った。



「キミの考えていることが私にはわかっちゃうのよ」



とても女神とは思えないフレンドリーな言葉使いに僕は驚きながら、フローラの次の言葉を待っていた。



「異世界転生するキミを私は最強の賢者にしてあげちゃうの」



僕はフローラが口にした夢設定に耳を疑った。



いつもツイてなくて、くじ運の悪いこの僕が最強の賢者になるなんてあり得ない。



僕は夢でも見ているような気持ちで、フローラの顔をのぞき込み、フローラにこう言った。



「あのう、女神様がおっしゃってることって、僕をからかう冗談ですよね」



僕がそう言うと、フローラはムキになって言葉を返した。
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