病んでる僕と最強の勇者たち
「それじゃ、シェーラさん。

僕は出会いの街に行って、最強の勇者たちを連れてきます。

闇の魔王、ダーギラを倒すために」



僕がそう言うと、シェーラはそのかわいらしい顔でうれしそうに笑った。



僕はそんなシェーラをよろこばせたくて、早速、出会いの街に出かけることを決めていた。



僕は立ち上がり、部屋の隅に置いてあった剣と防具に目を向けた。



僕の使用している剣は銀色の刀身に金色の柄の細身の剣で、防具は青色と金色の二色で彩られた賢者のローブだ。



僕は冒険に行く準備を整え、一瞬で心を奪われそうになる金髪の美少女、シェーラに目を向けた。



「それじゃ、シェーラさん。

僕は出会いに街に行ってきます」



「ありがとう、賢者様。

どうか旅の途中で出会うモンスターには気をつけて下さい」



僕はそのシェーラのその言葉を聞いて、目が点になっていた。



ベルミータ国から出会いの街まで行くまでにモンスターが出るなんてと思いながら。



僕は今知った新事実に不安になってシェーラに尋ねた。



「ねぇ、シェーラさん。

出会いの街に行くまでに出てくるモンスターって、もしかして強いのかなぁ?」



僕のその言葉を聞くと、シェーラが僕を真っすぐに見つめてこう言った。



「出会いの街までのモンスターたちはとても強いです。

でも、賢者様の敵ではありません。

だって明彦様は最強の賢者だから」
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