病んでる僕と最強の勇者たち
(こいつ、女……。

しかもスタイル抜群のセクシー美女だ。

こんなかわい子ちゃんをオレが斬るのか?

そんな罰当たりなことが、このオレにできるのか?)



ブライアンは女に弱い。



しかも若くて、きれいな女には特に弱くて、女を敵として斬ったことなど一度もなかった。



でも、目の前にいる女吸血鬼、ドロレスは、闇の魔王、ダーギルの二大将を名乗る敵の幹部だ。



そんなドロレスを斬られねばならないことをブライアンは頭の中では理解していた。



それでもブライアンが剣を振ることをためらってしまうのは、ドロレスがセクシー美女であるからに他ならない。



ブライアンは今、感情と理性のせめぎあいの中で、目には見えぬ葛藤に苦しんでいた。
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