病んでる僕と最強の勇者たち
(ドロレスはオレたちの敵だ。

でも、そんなドロレスはなかなかお目にかかれないセクシー美女でもある。

それに栗色の髪の毛の中から見える二本の小さな赤い角が、コスプレ好きなオレの心を刺激してきやがる。

こいつは強敵だ。

心を鬼にしないと、ドロレスには勝てない……)



「何をしてる、ブライアン!」



ブライアンの様子がおかしいことに気づいて、マギーが叫んだ。



「ブライアン、その女吸血鬼を斬れ!

そいつは敵の幹部だ!」



ブライアンはマギーの言葉に反応して、ドロレスを斬らねばと、必死に自分に言い聞かせた。



セクシー美女は大好きだが、そのセクシー美女が敵なら、そいつを倒すのが勇者の仕事だ。



(オレはドロレスを斬る!)



ブライアンは心を鬼にして、ドロレスを斬る決断を下した。



(ベルミータ国に日の光を取り戻さなくては。

最強の勇者の名にかけて)
< 124 / 239 >

この作品をシェア

pagetop