病んでる僕と最強の勇者たち
冒険の始まり
僕は出会いの街へ行って、最強の勇者たちを仲間にするために、僕が住んでいたお屋敷を出て、暗闇の森の中を西へ西へと歩いていた。
夜にはより強いモンスターが出てくるというのは、冒険者の常識であるが、ベルミータ国には朝が決して訪れない。
それは闇の魔王、ダーギルがベルミータ国の空を黒い雲ですっぽりと覆ってしまったからだ。
僕は旅の途中でモンスターに襲われたらどうしようと、心の中でビクビクしながら、足早に出会いの街へと歩いていた。
僕がベルミータ国を出る途中に冒険者らしき剣士と話したところ、僕はLV99の賢者で、最高のステータスを持っているらしい。
ロールプレイングゲームにはまっていた僕でも、LV99になるまで賢者を育てたことはなかった。
シェーラが出会いの街に行くまでのモンスターは敵ではないと僕に言ったのは、きっと僕がLV99の賢者だとシェーラが知っていたからに違いない。
賢者という上級職は剣も魔法も使いこなせるみんなが憧れる職業だ。
でも、僕にはやっぱり自信がない。
あの但野明彦が最強の賢者になったと言ったら、僕のクラスメイトは僕を指差して笑うだろうか?
僕は自分が強くなったという証拠が欲しかった。
そうすればきっと自分に自信が持てるはずなのに……。
そんなことを考えながら僕が闇の森の細い道を歩いていると、草木がガサガサと揺れ、そこから体中に包帯を巻いているミイラ男の群れが現れた。
僕は正直、そのミイラ男の群れに恐怖していた。
僕は本当にこんな強そうなモンスターたちと命をかけて真剣勝負ができるのだろうか?
僕は震える手で細身の剣を握りしめ、身を固くしながら、ミイラ男に剣を向けていた。
夜にはより強いモンスターが出てくるというのは、冒険者の常識であるが、ベルミータ国には朝が決して訪れない。
それは闇の魔王、ダーギルがベルミータ国の空を黒い雲ですっぽりと覆ってしまったからだ。
僕は旅の途中でモンスターに襲われたらどうしようと、心の中でビクビクしながら、足早に出会いの街へと歩いていた。
僕がベルミータ国を出る途中に冒険者らしき剣士と話したところ、僕はLV99の賢者で、最高のステータスを持っているらしい。
ロールプレイングゲームにはまっていた僕でも、LV99になるまで賢者を育てたことはなかった。
シェーラが出会いの街に行くまでのモンスターは敵ではないと僕に言ったのは、きっと僕がLV99の賢者だとシェーラが知っていたからに違いない。
賢者という上級職は剣も魔法も使いこなせるみんなが憧れる職業だ。
でも、僕にはやっぱり自信がない。
あの但野明彦が最強の賢者になったと言ったら、僕のクラスメイトは僕を指差して笑うだろうか?
僕は自分が強くなったという証拠が欲しかった。
そうすればきっと自分に自信が持てるはずなのに……。
そんなことを考えながら僕が闇の森の細い道を歩いていると、草木がガサガサと揺れ、そこから体中に包帯を巻いているミイラ男の群れが現れた。
僕は正直、そのミイラ男の群れに恐怖していた。
僕は本当にこんな強そうなモンスターたちと命をかけて真剣勝負ができるのだろうか?
僕は震える手で細身の剣を握りしめ、身を固くしながら、ミイラ男に剣を向けていた。