病んでる僕と最強の勇者たち
「我が魔鏡の盾よ、敵の魔法を跳ね返せ！」



エドモンドがそう叫んだ直後、リリーが放った炎の魔法の一部がエドモンドが左手に持つ銀色の盾にぶつかった。



すると、リリーが放った魔法がエドモンドが左手に持つ銀色の盾に集約されていき、リリーの魔法のエネルギーが銀色の盾にすべて集まってきていた。



僕はその瞬間、エドモンドが持つ銀色の盾には特別な力があることを察知し、嫌な予感を覚えると、リリーに向かって叫んでいた。



「あの銀色の盾には何かある！

気をつけて、リリー！」



僕がそう叫んだ次の瞬間、リリーが放ったデスファイヤーと同じ魔法が、エドモンドの持つ銀色の大きな盾から飛び出してきた。



僕はそのことに目を丸くし、無我夢中でエドモンドの持つ盾から出てきた巨大な炎から逃げていた。



(エドモンドの魔鏡の盾は、魔法を跳ね返す盾なのか？

そんなウソだろ……。

それって反則過ぎる……)



僕は心の中でそんなことを思いながら、間一髪でデスファイヤーを避けていた。



そして僕が後ろを振り返り、魔法の行方に目を向けると、エドモンドが跳ね返したリリーの魔法は、モンスターたちの屍の山に激突して、そこで巨大な炎が舞い上がった。



(エドモンドが魔法を跳ね返せるなら、僕たちは魔法を使えない。

だったら僕たちは、どうやってエドモンドと戦えばいいんだ？)



僕がそんなことを考え戸惑っているとき、デスファイヤーを避けて、空に舞い上がったリリーが、怒りに満ちた表情でエドモンドをにらんでいた。
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