病んでる僕と最強の勇者たち
(魔鏡の盾がまたリリーの魔法を跳ね返した……)



僕はリリーへと迫り行く巨大な竜巻を見ながら、絶望にも似た感情の中でそんなことを考えていた。



(リリーの魔法はエドモンドには通用しない……。

だったら僕たちは、どうやってエドモンドと戦えばいいんだ?)



このお城の西側の大地で戦いが始まってから、僕はずっと圧倒的な強さを誇るリリーを心の中で頼っていた。



でも、そのリリーの魔法が通用しない敵が存在するなんて、想像すらしていなかった。



僕はそんな絶対絶命のピンチの中で、自分の未来に不安を抱き、体が小刻みに震えているのを感じていた。



エドモンドは圧倒的に強い。



そんなエドモンドに対して、僕ができることって何だろう?



そんなことを思いながら。
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