病んでる僕と最強の勇者たち
「素早いだけのお前に何ができる。

私はブライアンと違って、女でも迷わず斬る!」



「フフフ……。

ハハハハハハッ……」



マギーの言葉を聞いた直後にドロレスは声を上げて笑い出した。



そしてドロレスは、口元に笑みを浮かべたままマギーをにらみつけると、マギーに敵意を向けて話し始めた。



「私は吸血鬼だが、キバ以外にもちゃんと武器を持っている。

特別にお前にも見せてやろう。

私のデーモンズクローを!」



ドロレスがそう言って、顔の高さまで両手を上げると、ドロレスの両手の指先から鋭い鋼の爪が生えてきた。



ブライアンはドロレスのその爪を見て驚き、自分に回復魔法をかけながら、マギーに向かって叫んでいた。



「マギー、気をつけろ!

ドロレスのヤツ、あんなにかわいい顔してとんでもない武器を隠していやがった。

きれいな花には棘があるとは言ったもんだぜ。

油断すると殺られるぞ!」



実際に油断して殺られているブライアンの言葉に説得力はなかったが、それでもマギーは真剣な声でこう答えた。



「心配は無用だ。

私は決して油断はしない。

全身全霊で目の前の敵を斬る!

これが私の信条だ!」



赤い髪のショートボブに、体にフィットした赤色と白色の剣士っぽい衣装、そして誰よりも大きな二つのおっぱい。



マギーは女性としても魅力的だが、剣士としてもカッコいい。



ブライアンはそんな女剣士、マギーのファンだ。



剣を握る者であれば、少なからずマギーの戦いに心惹かれるものがある。



ブライアンはそんなマギーの戦いを期待しながら見つめていた。
< 147 / 239 >

この作品をシェア

pagetop