病んでる僕と最強の勇者たち
「では、参る！」



マギーはそう叫ぶと、ドロレスの方へ一直線に走っていった。



そしてマギーは自分が一番得意な上段からの振り下ろしで、一撃必殺を狙っていった。



(この一撃でドロレスを仕留める！)



そんな思いを込めたマギーの渾身の一振りは、ドロレスの風のような素早さにかわされてしまい、一方でドロレスはマギーとすれ違い様、デーモンズクローで、マギーの腕を斬り裂いた。



斬り裂かれたマギーの腕から真っ赤な血が流れ出し、それと同時にマギーの心の中に屈辱感が広がっていく。



マギーは自分に苛立ちながら後ろを振り返ると、余裕の笑みを浮かべているドロレスをギッとにらんだ。



マギーを遥かに上回るスピードを持つドロレスは、マギーにとって相性の悪い相手だった。



でも、マギーは自分が不利な状況の中でも、少しも闘志が衰えることなく、ドロレスを倒すことだけに集中していた。
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