病んでる僕と最強の勇者たち
「実にワンパターンな攻撃ね。

そんな攻撃じゃ、目をつぶってても避けらるわ」



「黙れ!

私の戦いはこれからだ!」



そう言って意気込むマギーを見て、ブライアンはマギーの戦い方に不安を抱いた。



マギーは攻撃パターンが単調なため、素早い敵を苦手としていた。



そんなマギーにとって、ドロレスは最悪の相手だ。



なぜなら、マギーが剣を構えたその瞬間に、ドロレスはマギーの次の攻撃を予測しているため、マギーの剣がドロレスに当たる気配すらなかった。



それに気づいたブライアンは、マギーに向かって叫んでいた。



「マギー、ドロレスは2パターンだけの攻撃じゃ倒せない。

マギーは剣を構えた時点で、攻撃を見切られている!

この戦いだけは、一撃必殺のこだわりを捨てるんだ!」



ブライアンのその声は、ちゃんとマギーに届いていた。



でもマギーは、自分の信念を曲げず、自分の剣技を信じきっていた。



(私の理想の剣は、一撃必殺の剣だ。

私はこのこだわりを決して捨てない。

このこだわりの戦い方が、マギー・フォーの剣なのだから)



マギーは自分にそう言い聞かせて、剣を上段に構えた。



その瞬間、ドロレスにはマギーの次の狙いがすぐにわかり、ドロレスはマギーを見下し、ニヤリと笑った。
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