病んでる僕と最強の勇者たち
(今のままでは勝利への糸口はつかめない。

でも、私は自分の信念を貫きたい。

そんな私がドロレスに対してできることって何だろう?)



マギーはドロレスのデーモンズクローで体を斬り刻まれながら、必死にその答えを探していた。



(私は一撃必殺の剣を決して捨てない。

でも、私の剣がドロレスに当たらなければ、私がドロレスに勝つことは決してない。

ならば、攻撃の型は捨てずに、スピード重視で戦うべきだ。

パワーを捨てても、私は剣のスピードで一撃必殺を成し遂げよう。

私にはそれができる。

なぜなら私は、最高のステータスを持つ最強の剣士だから)



「まだ勝負を捨ててないって目をしてるわね、赤毛の女剣士。

だけど、無駄よ。

私のデーモンズクローにお前は勝てない」



マギーが圧倒的に劣勢のこの状況の中で、ブライアンはあることに気づいて驚愕していた。



(マギーのヤツ、あれほど体を斬り刻まれているのに、戦いが始まってから一歩も下がっていない……。

それどころか、少しずつ前に進んでいる!)



マギーの戦い方は、他の剣士が惚れてしまう戦い方だ。



自分の美学を守り、一歩も退かず、自分の信念を貫き通す。



ブライアンはそんなマギーの姿を胸を熱くして見守っていた。
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