病んでる僕と最強の勇者たち
仲間たちとの別れ
闇の魔王、ダーギルを倒してベルミータ国に日の光を取り戻した僕たちはルキア姫と共にシェーラ姫のいる南のお城へと戻っていった。



日の光を取り戻したベルミータ国は、自然に囲まれた本当に美しい国で、僕たちはその美しいベルミータ国の景色を楽しみながら南のお城への道を歩いていった。



そして僕たちがルキア姫と共に南のお城への道を歩いていると、すれ違う人たちすべてが僕たちに熱狂的な感謝の声をかけてきてくれていた。



僕はそれがとてもうれしくて、自分たちの命がけの戦いはたくさんの人たちを幸せにできたと、誇りに思えた。



「ついにシェーラ姫がいるお城が見えて来たぜ。

シェーラ姫にルキア姫が無事なことを知らせてやらなくちゃな」



ブライアンのその言葉にみんなが笑顔で頷いた。



僕はシェーラがよろこぶ顔を想像して、自分までがうれしくなってきた。



そして僕たちは南の城の城門が開くのを待って、城下町へと入っていった。



「わぁ、人がいっぱいいるよ。

たくさんの人たちがリリーたちを出迎えてくれているよ」



リリーが驚いてそう言ったように、城下町に住む人たちは総出で僕たちを出迎えてくれていた。



そして、城下町の人たちが僕たちを目にすると大歓声が沸き起こり、僕はその大歓声に感動していた。



(こんなにたくさんの人たちが、僕たちを出迎えてくれている。

僕たちの戦いはこんなに多くの人たちを幸せにしたんだ。

僕たちの戦いは、この人たちを救うために……)



「ベルミータ国のみんなが、皆さんに感謝し、皆さんを祝福しています。

さぁ、行きましょう。

皆さんを待っている人たちの元へ」



ルキア姫がそう言い、僕たちはシェーラのいるお城の中へと入っていった。
< 233 / 239 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop