病んでる僕と最強の勇者たち
「キミと話を続けていたら、私まで心を病みそうだから、結論だけ話しちゃうよ」
フローラはそう言うと、水色のドレスから胸がはだけたセクシーボディを僕に寄せて、僕に話しかけてきた。
「但野明彦君。
キミは生き返りたいと思っているよね?」
「それはまぁ……。
いくらネガティブな僕でも死にたいとは思わないわけで……」
「それじゃ、決まりだよ!」
フローラはもう僕の意見を必要としていなかった。
「キミは今から最強の賢者になって、異世界に転生しちゃうの。
それで、最強の勇者たちパーティを組んで、闇に覆われているベルミータ国を救っちゃうんだよ」
「僕がベルミータ国を……」
「もうキミの意見は聞かないよ。
私はもう決めちゃったから」
フローラは童顔で子供っぽいのに、強引だ。
僕は本当にフローラの決定に押し切られていた。