病んでる僕と最強の勇者たち
「明彦、敵も命をかけて戦っているんだ。

そんな敵に対して、トドメを刺すまで絶対に背を向けるな!

その甘さが命取りになる。

今の明彦の戦いは、戦士として失格だ!」



マギーの的確に僕の失態を指摘したその言葉が、僕の胸に突き刺さった。



僕は変われたと思ったのに……。



憧れのヒーローになれると思っていたのに……。



僕の現実はこの異世界でも、自分の思うようにはなってくれない。



せっかく手にした最強の力なのに、僕はそれを生かせなくて……。



僕は自分が情けなくて、人目もはばからずに泣いていた。



やっぱり僕は弱い……。



どうしようもなく弱いんだ……。
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