病んでる僕と最強の勇者たち
「泣くな、明彦。

初めての戦いにしては上出来だ!」



ブライアンはそう言って、僕の肩を優しく叩いた。



「あと、これだけは明彦に言っておく。

明彦がピンチのとき、オレたちは必ず明彦を助けにいく。

明彦が一人ではどうすることもできないとき、オレたちは明彦に力を貸す。

明彦が挫けそうなとき、オレたちが明彦を支えてやる。

それは明彦が、オレたちの大切な仲間だからだ!」



僕はブライアンのその言葉を聞いて、流れ落ちる涙が止まらなかった。



ブライアンはこんなにもダメな僕を仲間だと言ってくれた。



僕はそのことが心からうれしかった。



最強の勇者、ブライアンの戦いを一瞬だけ見たけれど、ブライアンは僕なんかよりもずっとずっと強かった。



それなのにこんな僕のことを……。



僕が声を上げて泣き、みっともなく涙を拭ったとき、リリーが僕の近くにきて、僕にこう言った。



「もう泣かないでよ、明彦君。

冒険の旅は楽しいんだよ。

笑いながら一緒に行こう。

明彦君はリリーたちの大切な仲間だから」



黒色の三角帽を被ったリリーが、少し首をかしげながら僕に優しくそう言ってくれた。



僕にはそんなリリーの言葉がうれしかった。
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