病んでる僕と最強の勇者たち
「明彦君、ブライアンがあんなに張りきっててムカつくよ。

ブライアンは勇者のくせに、不純な気持ちの塊みたいで、シェーラ姫にモテようとしてるんだよ。

リリーはそんなの許せないよ」



「まぁ、ブライアンはカッコつけたいキャラみたいだしさ。

まぁ、仕方ないよ。

リリーもあまり気にしないで」



「リリーは明彦君みないに、スケベのブライアンの気持ちを無視できないよ。

あれでもブライアンは、リリーたちのリーダーなんだよ。

でも、どうしてそんなにシェーラ姫がいいんだろう?

シェーラ姫なんかより、リリーの方がかわいいはずなのに……」



リリーはやっぱりブライアンのことが好きなんだなぁと、僕は思った。



たしかにブライアンはイケメンで高身長、そしてすべてにおいてハイスペックなすごい男だ。



それは極度なカッコつけで、自意識過剰過ぎるというブライアンの欠点を補って有り余るほどの強烈な魅力だった。



金髪のツンツン頭の少年、ブライアンにはダメなところも多いけど、明彦はそんな長所と短所をあわせ持つブライアン・シェリーに憧れにも似た好意を持っていた。
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