ゾーイ・テイラー〜温もり、のちにキス〜
「へえ〜……。そんな意味があったんですか……」
ロネは感心しながら目の前に置かれたダイヤモンドを見つめる。確かに、婚約指輪でダイヤモンドの指輪を贈るシーンは有名だ。
「婚約指輪にはダイヤモンドが人気ですけど、他のストーンにする方もいらっしゃいますよ。例えばサファイアやパール、または恋人の誕生石にする方もいますね」
「誕生石……」
生まれてすぐに人々から疎まれ、森で暮らすことになったゾーイの誕生日などは当然わからない。しかし、定番のダイヤモンドの指輪を渡すことにロネはしっくりくるものがなかった。
「ゾーイに似合う宝石……」
ロネは頭の中にゾーイを思い浮かべる。ゾーイの髪は艶のある美しい黒髪だ。そしてその瞳は見とれてしまう赤ーーー。
「赤……。そうだ!ルビーって婚約指輪にできますか?」
ロネは店員に訊ねる。彼女の瞳と同じ石にしよう、そう思ったのだ。店員は「こちらですね」とルビーの指輪を見せる。ピジョンブラッドと呼ばれる最高級の色だ。
ロネは感心しながら目の前に置かれたダイヤモンドを見つめる。確かに、婚約指輪でダイヤモンドの指輪を贈るシーンは有名だ。
「婚約指輪にはダイヤモンドが人気ですけど、他のストーンにする方もいらっしゃいますよ。例えばサファイアやパール、または恋人の誕生石にする方もいますね」
「誕生石……」
生まれてすぐに人々から疎まれ、森で暮らすことになったゾーイの誕生日などは当然わからない。しかし、定番のダイヤモンドの指輪を渡すことにロネはしっくりくるものがなかった。
「ゾーイに似合う宝石……」
ロネは頭の中にゾーイを思い浮かべる。ゾーイの髪は艶のある美しい黒髪だ。そしてその瞳は見とれてしまう赤ーーー。
「赤……。そうだ!ルビーって婚約指輪にできますか?」
ロネは店員に訊ねる。彼女の瞳と同じ石にしよう、そう思ったのだ。店員は「こちらですね」とルビーの指輪を見せる。ピジョンブラッドと呼ばれる最高級の色だ。