飴玉ひとつ、メロウ味


もう、なんで私はっ......。

後悔ばかりだ。視界が滲んでくる。


そんな私に、拓海は近づいて来た。



「凛、顔上げて?」



誘導される言葉に、ゆっくりと顔を上げた。



「っ......、はぁ、なんでそんな可愛い顔してんの?」



どういうこと?

拓海がどうしてそんな事を言うのか分からない。



「まだ、俺の気持ち分からない?」


「......?」



そんなこと言われたってーー。



「凛は、俺のものだからーー。俺以外に目を向けたら許さない」



どうして?

それって、自惚れてもいいのかなーー、拓海は私が好きだって......。


でも、そう言われてないから、違ったら自意識過剰だって怒られる。



「あぁ、もうーー好きだって言ってんの!」



そう言った拓海は、乱暴に私に顔を近づけてキスをした。



「んっ......ふっ......」



私の唇を割って入ってくるモノに、甘い声が漏れる。

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