手弱女の唄
すべてノ私は、
人間になりタかった。
手を生ヤし、足をハやし、
私でモのヲ喋りたカった。
空疎ナ事物が私ヲ取り囲み、
虚偽の人ビトが私は、を、取り入れルようだった。
フ完全なままで、
なニかのフィルターのように薄い頭デは、
到底考エられるはズも無かったノだ。
たおやめノ思いもそコらに、
私ハ消え去らナくては駄目ナようだった。
ミンなを愛シていた。心の底カら感謝をしてイた。
なれど、どウも上手くゆかズ、どうも身体が動カない。
未完セいのマまなら、これも無理とつキつけられる。
私は十分愛シた。好いた。それヲ伝えた。
私ノ愛は十二分だッたはずだ。
しかシ、私にはソれが足りナかったのだ。
悲シいかな、哀しいかな、
私は、もう、発たネばならヌ。
蜘蛛の糸ノ、下のホうで、
大勢のモノが引っ張ルのだ。
彼らは自分の糸にぶラ下がったまま。
ワたしを、おもシろ半分デ引き落トすのだ。
安心シきっているノだ。
ここマで下なら私カら顔は見えまイと、
自分はまだ糸ガあるカラと。
ならバ、ソれに、従おう。
今度コそは、ソレニ。
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