伝えたい。あなたに。〜番外編〜
孤軍奮闘
その1
セミの鳴き声が暑さを余計に感じさせ額に汗を残す。
まるでアイスを食べた時の、ロボットのごとく、
吐息が冷たい、不思議な感覚。
グラスに入った飲み物が、カランカランと涼しげな音と共にお盆に乗ってやってきた。
もちろん一人でに歩ってきたわけではない。
Tシャツの袖を更にまくりながら、
暑い暑いと扇風機の前に座る彼は今日も、
どうしようもない私に手を焼いている。
『扇風機の前に座ったら、風こないじゃん。』
『だって暑いんだもん。』
扇風機へ、あー、と声を出しているのを見ると、子供みたいなところもあるんだと笑みがこぼれる。
麦茶を飲みながら、私の隣に腰を下ろし、そっと脈を測る。
『心臓に悪い。』
『私の?』
『いや、俺の。』
まるでアイスを食べた時の、ロボットのごとく、
吐息が冷たい、不思議な感覚。
グラスに入った飲み物が、カランカランと涼しげな音と共にお盆に乗ってやってきた。
もちろん一人でに歩ってきたわけではない。
Tシャツの袖を更にまくりながら、
暑い暑いと扇風機の前に座る彼は今日も、
どうしようもない私に手を焼いている。
『扇風機の前に座ったら、風こないじゃん。』
『だって暑いんだもん。』
扇風機へ、あー、と声を出しているのを見ると、子供みたいなところもあるんだと笑みがこぼれる。
麦茶を飲みながら、私の隣に腰を下ろし、そっと脈を測る。
『心臓に悪い。』
『私の?』
『いや、俺の。』
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