伝えたい。あなたに。〜番外編〜
すると、背中からすっと手が伸びてきて、私の手を握った。
『我慢しなくて良いって言ったでしょ。ただでさえ、体調優れないんだから、抱え込んだらだめ。』
『ごめんね。』
ひどい涙声だった。あまりの息のしにくさに起き上がると。
『一度、水飲んで、落ち着こう。』
と言って、ペットボトルの水が差し出される。
ひとくち水を含み、ゆっくりと飲みこむ。
私が飲んだことを確認すると言葉を続けた。
『ずっと、騙し騙し無理してたんでしょう?
みきちゃんからも聞いたよ、勉強頑張ってたって。』
『学生だから、、。』
『院長も講演会のとき、多くの生徒がダウンする中、ゆうかはよく話を聞いてくれていたって。』
『バレてたの?私がいること。』
ふっと表情を崩すと、
『バレてるよ。お母さんがすぐ報告してたんだから。』
(またお母さんの仕業か、、)