伝えたい。あなたに。〜番外編〜
『まあ色々頑張ってたみたいだから、ご褒美に、

はい、、』


と手を広げている。


『いや、まだ合コン行ったこと許してもらってないから。』


というと、すぐに私の右腕をとって


『ここ、赤くなってるでしょう。
これは、点滴の時、アルコール綿で拭いたところ。
こうやって赤くなる人は、わりとお酒に弱い人が多いのね。』


納得して頷くと、


『主治医としては、お酒はだめと言いたいところだけど。ゆうかは大人だから、ちゃんと自分で節度を守ってね。今回どれくらい飲んで、こうなったかわかってるでしょう?』


『はい。わかってます。』


山瀬先生のお説教はいつも為になる。
何度も頷いて、もう絶対に一滴たりとも飲まないと、肝に命じた。


『だけど、もう指一本他の人には触らせないよ。広瀬におんぶして貰ったんでしょ?』


私の背中に腕を回すと、優しく抱き寄せられた。
胸に耳を当てると泰志の心臓の音が鮮明に聞こえる。






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