伝えたい。あなたに。〜番外編〜
『焦らないで。ゆっくり呼吸したら治るよ。』
突然、上から声がして、すぐに私の前にかがんで顔を覗き込む人がいる。
『広瀬先生、、私、山瀬先生に連絡しますね。』
『いや、ちょっと待って、落ち着いてからで。』
『え?そうですか。』
視界が黄色や黒にチラチラとする。
この不快感から逃げ出したくて、支えてもらっていた手を振り払ってしまった。
『息、、できない。』
移動しようか、と広瀬先生の声が聞こえるとともに身体が浮く。
(また、、泰志に怒られる。)
いろんな気持ちが混ざり合って、名付けようもない
塊になる。それが胸の上にどんと置かれているようで、身動きがとれなかった。