伝えたい。あなたに。〜番外編〜
『お腹痛いの治ったの?』
後ろに荷物を積みながら、助手席に座るゆうかに聞く。
『うん、なんか大丈夫そう。』
車のシートに体を預けて、遠くを見つめる横顔から大人びた雰囲気を感じる。つい触れたくなるのを抑えて、車のエンジンをかける。
『どこかで食べてから帰る?』
『うん。お腹に優しいやつ。』
『知り合いが薬膳料理のお店やってるけど、そこなら。』
『良い!』
自分にも食べられると思ったのか、うれしそうな笑みをみせる。