伝えたい。あなたに。〜番外編〜
『何が?』
とぼけるていると、フッと笑った泰志が私の顔を自分の方へ向けさせる。
左手は私の頭を支えていて、目を逸せない。
鼓動が高鳴るのがわかる。
泰志に聞こえてしまうのではないかというほど。
でも、次第にガチガチになっていく身体が、いうことを聞かなくなって、かろうじて動いた指先で泰志のシャツをぎゅっと握った。
(ちゃんとしなきゃ、、)
そっと触れた熱を感じて、まぶたを閉じた。