君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 * * *


 そろそろ加恋ちゃんが帰る時間になって僕は加恋ちゃんのことを送って行こうと一緒に家を出た。


 加恋ちゃんのことを送っていくときも僕と加恋ちゃんは手をつないで歩いていた。


 加恋ちゃんと一緒に歩く道のり。

 僕は加恋ちゃんと一緒に歩くことができて、とても幸せに感じていた。


 とても幸せに感じながら歩いていると、あっという間にさっき加恋ちゃんと待ち合わせていた公園が見えてきた。


「優くん、わたしはここで大丈夫だから、ありがとう」


「えっ、送ってくよ」


「ううん、大丈夫、ありがとう」


「そっかぁ、うん、わかった」


 本当は加恋ちゃんのことを家の前まで送って行こうと思ったけど、あまりしつこく言わない方がいいのかなと思って家の前まで送っていくことを諦めた。


「優くん、今日はありがとう」


「こちらこそありがとう、加恋ちゃん」


「また明日、部活でね」


「うん……」


 加恋ちゃん……。


「……優くん……?」


「……離れたくない……」


 また明日会えるのに……。


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