君との想い出が風に乗って消えても(長編)



「う~ん、わかんない」


 僕は少しだけ笑顔で言った。


「でも、それも一つの思い出かなって」


「……優くん……」


「うん?」


「わたしも優くんと一緒に行きたい、星空を見に」


「加恋ちゃん……」


「お願い、優くん」


 加恋ちゃんは、そう言って僕の方をじっと見つめた。


「うん、加恋ちゃんも一緒に行こう、星空を見に」


「ありがとう、優くん」


 そうして僕と加恋ちゃんは、野外合宿に行った夜にこっそり星空を見に行くための計画を立てた。











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