君との想い出が風に乗って消えても(長編)
「じゃあね、加恋ちゃん、また学校でね」
「うん、また学校でね、優くん」
加恋ちゃんのかわいい笑顔。
加恋ちゃんは僕に笑顔を見せて、そのまま帰る方向へ歩き出そうとした。
加恋ちゃん……。
僕は……。
「加恋ちゃん‼」
僕は加恋ちゃんのことを呼び止めた。
「優くん」
加恋ちゃんは僕の方を見た。
僕は加恋ちゃんの方へ歩いていく。
そして……。
加恋ちゃんの頬にキスをした。
「優くん……」
恥ずかしそうにしている、加恋ちゃん。
「じゃあ、また学校で」
そんな加恋ちゃんに僕はとろけそうになりながら、そう言った。
「うん……」
恥ずかしそうにして頬をピンク色に染めている加恋ちゃんがものすごくかわいい。
かわいい加恋ちゃんと離れるのは寂しいけど、僕はグッとこらえて、それぞれの帰る方向に帰って行った。