君との想い出が風に乗って消えても(長編)
食べ終えてファーストフード店を出た僕と加恋ちゃん。
食後の軽い運動も兼ねて僕と加恋ちゃんは手をつなぎながらゆっくりと歩いていた。
加恋ちゃんと手をつなぎながらゆっくりと歩いている。
ささやかだけど僕にとってはとても大きな幸せ。
加恋ちゃんとずっといつまでもこうしていたい。
それが僕のたった一つの願い。
僕は、そう思いながら加恋ちゃんとしばらくゆっくり歩いた。
そろそろ加恋ちゃんに次はどこに行きたいか訊こうと思った。
「加恋ちゃん、次はどこに行きたい?」
僕がそう訊くと、
「優くんが行きたいところに行きたい」
加恋ちゃんは笑顔でそう言った。
「僕が行きたいところでいいの?」
「うん」
加恋ちゃんは、もっともっとかわいい笑顔を見せた。
僕は、そんな加恋ちゃんのかわいい笑顔にとろけながら、
「じゃあ、どこにしようかな……」
どこに行きたいか考えた。
……あっ……。