君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 今、僕は衝撃を受けた。


 5月の中旬。


 ホームルームの時間。


 そんなときの出来事。


 あまりの衝撃で僕の心臓がドクンと跳ね上がった。


 なぜなら……。


 今日から転校してきた女の子が……。


「今日からこのクラスでみんなと一緒に勉強をする花咲加恋さんだ。花咲、みんなに挨拶を」


 担任の先生が転校してきた女の子にそう言った。


 そして……。


「花咲加恋です。よろしくお願いします」


 ……‼


 僕は、その子の声を聞いてまた衝撃を受けた。


 なんて……。


 なんてきれいな声なんだ。


 そして……。


 なんという美しいんだ……‼


 僕がそう思ったと同時に、またクラスの中がざわついた。


 ざわついたのは特に男子たち。


 その気持ち……わかる……。


 花咲加恋さん……。


 見た目は美しくて可愛らしい感じ。

 髪は艶がありサラサラなストレートヘア。

 目は大きく瞳の色は薄いブラウンで、肌は白く透き通った感じ。

 声も透明感のあるきれいな声。


 ……‼


< 2 / 261 >

この作品をシェア

pagetop