君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 ……っ‼


 ……風……⁉


 ……風が……強い……‼


 僕と加恋ちゃんの間にとても強い風が吹いた。


 僕は、そのあまりにも強すぎる風のせいで目を開けることができない。


 僕は、それでも必死に目を開けようとした。


 そしてようやく少しだけ目を開けることができた。


 目を細めて前を見た、僕。


 そこに見えた景色は……。


 ものすごく強く吹く風。


 そして……。


 加恋ちゃんの姿……。


 でも……。


 加恋ちゃんは……。


 加恋ちゃんが……透き通って見えた……。


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