君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 7月に入った。



 今日は終業式前日。



 一学期最後の授業が終わり、部活も終わって加恋ちゃんと帰るところ。



 そして学校を出た僕と加恋ちゃん。


 加恋ちゃんと一緒に並んで歩く帰り道。


 僕は隣にいる加恋ちゃんのことをチラッと見た。


 加恋ちゃんのきれいな横顔。


 その横顔に何度も引き寄せられそうになる、僕。


 加恋ちゃんの横顔に引き寄せらせそうになっている僕は、あることを考えていた。


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