君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 夏休みに入って一週間が経った。



 今日は待ちに待った加恋ちゃんと一緒に秘密のあの場所に行く日。


 僕は加恋ちゃんと約束している待ち合わせ場所の公園にいる。


 待ち合わせ場所の公園にいる僕は緊張していた。


 加恋ちゃんと初めて学校以外の場所で会う。


 僕は、そのことがとても嬉しいけど、それと比例して緊張感も増している。


 緊張し過ぎてか、手に汗が噴き出てきた。


 真夏の暑さと緊張で手だけではなく全身も汗が噴き出てきた。


 まずい、このままでは加恋ちゃんに汗だくの男子だと思われてしまう。


 僕は噴き出てくる汗をなんとか抑えようと必死だった。





「優くん‼」


 噴き出てくる汗を必死に抑えようとしているとき、加恋ちゃんが待ち合わせ場所に来た。


「ごめんね、優くん、待った?」


 ……‼


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