君との想い出が風に乗って消えても(長編)



 8月に入った。



 今日は加恋ちゃんと一緒に祭りに行く約束をしている。


 僕は待ち合わせ場所の公園で加恋ちゃんのことを待っていた。


 僕が待っている場所は真夏の日差しが強く当たるところ。


 そこから周りを見ると、日傘をさしている人や麦わら帽子をかぶっている人、キャップをかぶっている人など、さまざまな人たちがいた。


 外はかなり暑く、立っているだけで汗がにじみ出てくる。


 あまりにも暑いから、僕は木陰のあるところに行こうと思った。

 すると……。


「優くん‼」


 加恋ちゃんの声がした。


「加恋ちゃん」


 僕は加恋ちゃんの名前を呼んで加恋ちゃんの方を見た。


 ……‼


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