激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
兄妹という関係では素直になれないことも多いが、こうして腹を割って話せたのも紬のおかげだ。


「ね、この花束かわいい。でも珍しい花だね」
「サルビアだって」


たしかにサルビアだけの花束はあまり見たことがない。


「もしかして……」


俺はスマホを取り出して検索し始めた。


「あー、そういうことか」
「なに?」


身を乗り出してきた加代に、検索結果を見せる。


「花言葉、家族愛」


加代はそれを読みあげながら、頬を緩めた。


「自分だけあんないい人捕まえて、幸せにしなかったら私が許さないからね」


彼女の発言にハッとする。
紬を認めてくれたんだ。


「もちろん、世界一幸せにする」

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