激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「あはは。まさか重森に説教されるとは。でも、元気出たよ。奥さんと一緒に頑張るか」

「はい! それじゃあバリバリ働きますよ」


笑顔を取り戻した彼と一緒に、ワゴンに乗り込んだ。


西田さんが作ったブーケは、カラーと様々な種類のグリーンで作ったクラッチブーケ。

クラッチブーケというのは、茎を長めに切り、無造作に束ねた感じを演出するブーケのことだが、もちろん花の配置は計算しつくされている。

今日の新婦はスレンダーラインの大人っぽいドレスを纏う予定で、それにぴったりのはずだ。


ブーケを納品したあと、私たちはすぐに披露宴会場の装花に取り掛かった。

こちらもブーケと同じく色味を抑えたチョイスで、しかしゴージャスに見えるように配置されている。


「西田さん、男のくせに女心をくすぐる装花を作るよね」

「そうですね。今日も最高の出来です」


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