激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
先輩と話しながら、メインテーブルを担当している彼をチラッと視界に入れた。

西田さんなら素敵なお父さんになるだろう。
彼に負けないように太一さんと幸せな家庭を築かなくては。

私は気持ちを新たにした。



その日、十九時頃に家に帰ると、珍しく太一さんが私より早く帰宅していて、テーブルにおいしそうなパエリアや、チキン料理、そしてサラダが並んでいたのでびっくりだ。


「おかえり」

「太一さん、早かったんですね。作ったんですか?」

「まさか。作れないからデリバリーした。加代からおすすめの店を聞いたんだよ。あいつ、ランチしたいから紬に連絡入れたって言ってたけど……。明日休みだっけ?」

「はい」


しまった。スマホをまったく見ていない。

レストランで会ったあと、太一さんを介して加代さんからメッセージのIDを尋ねられた。

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