激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
怒らせたと思っていたのに、彼女はまったく気にしていないようで、メッセージや電話のやり取りを通してかなり親しくなり、今度ランチに行こうと話していたのだ。


「あっ、メッセージ来てます」

「大丈夫だったら返事してやってくれる?」

「わかりました」


すぐに承諾の返事をすると、太平物産近くのお店を指定された。
金曜の明日は、彼女は仕事があるだからだ。

メッセージを返している間に、太一さんが料理を温め直してくれる。
返信し終わった私も手伝ってテーブルに運び、食べ始めた。


「あいつ、迷惑かけてない?」

「とんでもないです。楽しいですよ」


加代さんは私がまだ知らない太一さんの一面を教えてくれる。


「なるほど。ふたりで俺の悪口合戦か」

「悪口なんて言ってません。不満なんてないですもん」


何気なく返したが、彼はキョトンとしている。
なに?


「本当に?」

「はい、ありません」

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