激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
まさに私の体の隅々まで愛するようにゆっくり進んだセックスは、体より心を満たしてくれた。

彼に愛されていると感じた、たまらなく心地いい時間だった。

やっぱり彼との赤ちゃんがいつかほしいな。


「紬さん」
「はっ!」
「なんでそんなに驚いてるの?」


加代さんの鋭い指摘に目を泳がせる。

まさか、あなたのお兄さんとの行為を思い出していたなんて白状できない。


「あはっ、ボーッとしてたからびっくりしただけ」
「そっか」


加代さんは私よりひとつ年下だったが、敬語はやめてもらった。
そのほうが気楽だからだ。


「ここの牛ほほ肉のラグーパスタが最高なの。大きくて柔らかいお肉がのってるんだよ。入ろ」

「ラ、ラグー?」


そんな言葉、私の辞書には載ってない。


「煮込んだっていう意味」
「そうなんだ」


加代さんも太一さん同様、無知な私を笑ったりしない。

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