激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
マウンティングには負けません!
忙しい太一さんとの新婚生活はすれ違いも多く、さみしくないと言ったら嘘になる。
しかし、彼が私との時間を作るために画策してくれているのは手に取るようにわかるので、それで十分だ。
私が土日に出勤となり彼と休みが合わないのも、仕事を続けさせてもらえているおかげだし。
火曜日の今日はお休みで、太一さんを見送ってから部屋の掃除にいそしんでいた。
忙しいとロボット掃除機にお任せでおろそかにしがちだからだ。
「今日もきれいに咲いてくれてありがとう。今、水を変えるからね」
玄関に飾ってある花瓶の水を交換することにした私は、それを持ってキッチンに向かった。
するとテーブルに置きっぱなしになっていたスマホが鳴っている。
太一さんからの電話だ。
「もしもし」
『紬、書斎の机の上に、レーブダッシュのカタログがないか見てくれない?』
指示されて書斎に向かうと、すぐにそれを見つけた。
「ありますよ」